日本・トルコ共同制作現代音楽公演”Sound Migration”のご案内

日本人会会員の皆様へ

日本・トルコ共同制作現代音楽公演”Sound Migration”のご案内

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)では、日本とトルコのコラボレーションによる現代音楽プロジェクト“Sound Migration”を実施します。5人の音楽家・パフォーマーがトルコのイスタンブールで共同創作し、同地とイズミルでの公演の後、カイロにやってきます。みなさま、ぜひ、ふるってご来場ください。

日時:2010年10月5日(火)20:00~21:30
場所:カイロオペラハウス小ホール
チケット:15LE(学生は10LE)

両国から集まるのは、パンクロックから演劇作品までを縦断する異才の作曲家、国広和毅。カザフ系トルコ人ボーカリストのサーデト・テュルキョズ。日本人コントラバス奏者の河崎純。トルコ人即興ギタリストのイブラヒム・アクンジュ。日本人女優・パフォーマーの美加理。5人はそれぞれがソロ奏者として極めて強い(intensive)音、強い身体を備え、その強さに裏打ちされた独自の世界を構築していることから選ばれました。

テュルキョズの、中央アジアの語り物とジャズ的即興が混交したような強烈な個性は、両親が東トルキスタンから政治難民として実に十数年をかけてトルコに辿り着いた、そのことと無縁ではありません。一方、河崎とアクンジュが即興という手段を通して自己と他者の関係性を追う様には、国の違いは意味を成さないでしょう。そして美加理は、観る者の想像力を掻き立てる独自の表現によって、音と身体の従属関係を開放していくことでしょう。バックグラウンドのまったく異 なる5人の共同作業のプロセスで生まれるであろう調和と、意図的に残存させる異質性。その微妙なバランスの中で全体を構成するのは、国際共同制作演劇や歌 舞伎の音楽で確かな構成力を示す国広です。

調和と異質こそが新しい音楽を生み出す力であると、このプロジェクトは信じます。

作品はイスタンブールでの3週間の共同作業で創り上げていきます。全体は8つのシーンで構成されます。これらのシーンは共同作業のプロセスで自由にマイグレートし (“渡り”) 、変容を繰り返して、やがて刺激的な音世界に結実していくでしょう。それはまた、地球規模で人々の ‹渡り› が起こっている ‹いま› という瞬間を切り取る、ひとつの創造的な行為でもあります。

出演者プロフィール等詳細:http://www.jpf.go.jp/j/culture/new/1009/09-01.html
問い合わせ:国際交流基金カイロ日本文化センター 02-2794-9431/9719
(担当:佐藤 )