日本学術振興会カイロ研究連絡センター 学振懇話会(講演会)のお知らせ

日本人会会員の皆様へ

学振懇話会(講演会)のお知らせ

日  時   2010年7月29日(木)午後6時半開場、午後7時開演

会  場   当センター多目的ルーム(9, Al Kamel Muhammad Street1階) 場所は

ホームページの地図をご覧ください。http://jspscairo.com/)

演  題   イスラムを報道するということ

講  師   川上泰徳氏(朝日新聞論説委員兼編集委員(中東駐在)

       「ASAHI 中東マガジン」編集人

【講師からのメッセージ】

 欧米ではどこにも身近にイスラム教徒のコミュニティーがあり、中東情勢の変化は難民受け入れや、国内の治安との絡みで直接に関わってくる問題です。それに対して、日本では国内に外国人イスラム教徒が少ないことや、中東と距離的に離れていることから、日本人一般のイスラムに対する理解は遅れているといわざるをえません。9・11米同時多発テロの後に「イスラム=テロ」のイメージは世界に広まりましたが、イスラム教徒の実態が身近にない日本では、より単純化される傾向があります。

 私はイスラムの実態とは何かを新聞記事の形で読者に提供しようとして、2007年から朝日新聞の夕刊で「イスラムはいま」のシリーズを始めました。日本に住む外国人イスラム教徒をテーマとした「隣のムスリム」から始め、中東での取材もイスラムは社会の中で、人々の生活とのかかわりでどのような機能を持つのかという視点からアプローチしました。中東の各地で起こる個別の社会の出来事、特に個人的な出来事を取り上げ、その解決や悪化にイスラムが関係してくることを記述するなかで、イスラムはどのような役割を果たしているのかが分かってくるものにしようと思いました。

 昨秋、住居と取材の拠点を東京からアレクサンドリアに移した後、イラクのナジャフ、カイロのアズハル、さらに6月にエルサレムを取り上げました。連載は6月にインターネットで始めた「ASAHI 中東マガジン」(http://astand.asahi.com/magazine/middleeast/)でご覧いただけますが、これまでの取材を振り返りながら、そこから見てきたイスラム社会についてお話できればと思います。

お問い合わせは010‐545‐8381(大石)まで。いつもより30分、遅く始まりますので、ご注意ください。

講演の終了後、暑気払いを兼ねて恒例の懇親パ―ティを開きます。お気軽にどうぞご出席ください。

日本学術振興会カイロ研究連絡センター


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